臨床神経学

症例報告

常染色体劣性遺伝型肢帯型筋ジストロフィータイプ14(LGMDR14)の一家系

冨田 祐輝1), 松屋 合歓1), 成田 智子1), 斎藤 良彦2), 西野 一三2), 福留 隆泰1)*

Corresponding author: 独立行政法人国立病院機構長崎川棚医療センター臨床研究部・脳神経内科〔〒859-3615 長崎県東彼杵郡川棚町下組郷2005-1〕
1) 独立行政法人国立病院機構長崎川棚医療センター臨床研究部・脳神経内科
2) 国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第一部

一家系に3人のPOMT2遺伝子変異による常染色体性劣性遺伝の肢帯型筋ジストロフィータイプ14(limb girdle muscular dystrophy 14,以下LGMDR14と略記)の患者を経験した.症例1と症例2はPOMT2遺伝子にc.1568A>Cのホモ接合性変異,症例3は同遺伝子にc.1568A>Cとc.869C>Tのヘテロ接合性変異を有していた.c.1568A>Cは病因として新規の遺伝子変異だった.全例で進行性の歩行障害を認め知的障害を合併しており筋萎縮は大腿屈筋群に強いなど,既報告と類似していた.網膜色素変性症や近視などの眼症状は既報告では少なかったが,LGMDR14を示唆する所見と考えられた.
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(臨床神経, 61:378−384, 2021)
key words:LGMDR14,POMT2遺伝子,α-ジストログリカノパチー,家系内発症,眼症状

(受付日:2020年11月13日)