臨床神経学

委員会報告

脳神経内科医におけるバーンアウトの現状と対策―第1報―

下畑 享良1)*, 久保 真人2), 饗場 郁子3), 服部 信孝4), 吉田 一人5), 海野 佳子6), 横山 和正4), 小川 崇4), 加世田 ゆみ子7), 小池 亮子8), 清水 優子9), 坪井 義夫10), 道勇 学11), 三澤 園子12), 宮地 隆史13), 戸田 達史14), 武田 篤15), 日本神経学会キャリア形成促進委員会

Corresponding author: 岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野〔〒501-1194 岐阜県岐阜市柳戸1-1〕
1)岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野
2)同志社大学政策学部
3)国立病院機構東名古屋病院脳神経内科
4)順天堂大学医学部附属順天堂医院脳神経内科
5)旭川赤十字病院脳神経内科
6)杏林大学医学部脳卒中医学
7)地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立リハビリテーション病院脳神経内科
8)国立病院機構西新潟中央病院脳神経内科
9)東京女子医科大学脳神経内科学
10)福岡大学医学部脳神経内科学
11)愛知医科大学内科講座神経内科学
12)千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学
13)国立病院機構柳井医療センター脳神経内科
14)東京大学大学院医学系研究科神経内科学
15)国立病院機構仙台西多賀病院脳神経内科

医師のバーンアウトに関連する要因を明らかにし,今後の対策に活かすため,2019年10月,日本神経学会はバーンアウトに関するアンケートを脳神経内科医に対して行った.学会員8,402名の15.0%にあたる1,261名から回答を得た.日本版バーンアウト尺度の下位尺度の平均は,情緒的消耗感2.86/5 点,脱人格化2.21/5点,個人的達成感の低下3.17/5 点であった.また本邦の脳神経内科医のバーンアウトは,労働時間や患者数といった労働負荷ではなく,自身の仕事を有意義と感じられないことやケアと直接関係のない作業などと強く関連していた.これらを改善する対策を,個人,病院,学会,国家レベルで行う必要がある.
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(臨床神経, 61:89−102, 2021)
key words:バーンアウト,医師,情緒的消耗感,脱人格化,個人的達成感の低下

(受付日:2020年8月25日)