臨床神経学

短報

Lissauer型進行麻痺を示した再発性神経梅毒の1例

仁科 拓也1)*, 上森 麻美1), 佐藤 智彦1), 浅野 彰彦1)

Corresponding author: 日本生命済生会付属日生病院神経内科〔〒550-0012 大阪府大阪市西区立売堀6丁目3番8号〕
1)日本生命済生会付属日生病院神経内科

症例は52歳男性.44歳時に神経梅毒治療歴あり.3ヵ月前より持続する頭痛,記憶障害,発熱を訴え,左片麻痺を呈し頭部MRI拡散強調画像で右側頭葉に高吸収域を認めた.髄液検査で細胞数増加,梅毒検査陽性を認め神経梅毒再発と診断,Lissauer型進行麻痺と考えられた.梅毒抗体価が治療により低下しない例での再発,画像上脳血管障害類似の所見を呈すること等,神経梅毒の管理上の問題を痛感した1例であった.
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(臨床神経, 58:395−398, 2018)
key words:片麻痺,Lissauer型進行性麻痺,頭部MRI

(受付日:2017年6月23日)