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代表理事からのご挨拶

日本神経学会代表理事就任のご挨拶

戸田達史
一般社団法人 日本神経学会
代表理事 戸田達史
東京大学大学院医学系研究科神経内科学教授

 第59回日本神経学会学術大会終了後より,任期満了に伴う髙橋良輔前代表理事のご退任に伴い,この度,一般社団法人日本神経学会の第9代代表理事を拝命いたしました東京大学神経内科の戸田達史です.学会員の皆様に一言ご挨拶申し上げます.本学会は,1902年に設立された「第一次」日本神経學会にまで遡ることができ,116年に渡る長い歴史があります.このような伝統ある学会の代表を務めることになり,大変光栄に存じますと共に身の引き締まる思いです.日本神経学会の歴史,過去の錚々たる先輩諸先生方や理事長のお名前を拝見するにつけ,本学会が日本の神経病学の発展に果たした役割の大きさを改めて認識いたしております.
 日本神経学会は,平成30年(2018年)6月時点での正会員数9003名,研修医会員数27名,学生会員数38名,神経内科専門医数5505名と会員数が多いのみならず,わが国の医学会を代表する学会であります.本学会は,国の法人制度改革に呼応して,平成20年(2008年)12月1日から一般社団法人に移行いたしました.社員総会は現在正会員から選ばれた561名の社員(代議員)により構成されています.平成30年(2018年)5月23日に社員総会が開催され,22名の理事と3名の監事が選出されました.理事22名の中には女性より1名,病院枠より1名が選出され,これまで以上にバランスを考慮した運営が可能となりました.
 今後在任期間の2年間,中心的に行っていきたいと考えることを以下に述べさせていただきます.

神経内科専門医の基本領域化の推進

 ご存知のように水澤前々代表理事,髙橋前代表理事らのご努力により,日本神経学会は平成30年1月8日開催の臨時社員総会におきまして,「将来の神経内科専門医のあり方に関する日本神経学会の考え方と立場」を「社員総会確認事項」として承認いたしました.注目すべきは日本神経学会は「内科専門医制度との連携・協力を前提とした神経内科専門医の基本領域化」を将来構想としているという点です.日本神経学会は,この神経内科専門医の基本領域化を一方的に進めるつもりは無く,この将来構想の実現にむけて,日本専門医機構,日本内科学会,内科系13学会をはじめとする中心となる機関のご理解,または基本領域の日本脳神経外科学会,日本精神神経学会に応援をしてもらい,日本脳卒中学会,日本認知症学会,日本てんかん学会,日本頭痛学会ほか脳関連臨床医学会,さらには厚生労働省,日本医師会などとも,十分な話し合いを進め,理解を得た上で,実現にむけて取り組みたいと思っております.この件に関しては代表理事だけでなく対策本部,ほかの多くの代議員の皆様のそれぞれの得意分野を分担協力して,スピード感を持ってことにあたりたいと思っております.

国際化の推進

 もう1つは国際化の推進です.本学会が,米国神経学会(AAN),欧州神経学会(EAN)といった欧米の学会と並んで,世界の3極の一つとなることを目標にして,さらなる国際化を進めたいと思います.とりわけアジアへの対応が重要であり,アジアから最新の情報を得ようと,米国神経学会でなく,日本神経学会の学術大会に,招待だけでなく一般会員が増加して参加していただける事が重要です.学術大会の英語発表の増加のほかに,ホームページの英語化の周知,会員一斉配信メールの英訳など,会員サービスの英語化も必要と考えます.また諸先輩のご努力により,現在,英文機関誌「Neurology and Clinical Neuroscience」が2013年1月より刊行されておりますが,これをより充実させ,Pub Medに掲載されImpact Factorの取得を目指します.

社会的貢献への取り組み

 さて現在,日本神経学会が強調しているところでございますが,脳神経内科の対象は,神経難病だけでなく,脳卒中,認知症,てんかん,頭痛,など多岐にわたり,神経系の症状でファーストコンタクトをとる科として,進む高齢化社会の中でニーズがますます高まっています.また全身に張り巡らされた神経の不調を的確に診断できる脳神経内科医は「全身を診る医師」としても貴重な存在です.前々代表理事の時代から国内外で強力に神経内科と日本神経学会の周知をはかる,という方針で活動がなされています.神経内科フォーラムが設置され,神経内科フォーラムが企画・実施する神経内科と神経疾患を広報する活動を支援してまいりました.また2017年9月16日開催の平成29年度第4回日本神経学会理事会にて,学会として標榜診療科名を「神経内科」から「脳神経内科」に変更することを決定しました.そしてこの決定は,2018年1月8日に開催されました社員総会でも報告されました.この方針を引き継ぎ,脳神経外科や整形外科に比べてまだまだ認知度の低い脳神経内科について,国民,他領域の医師,日本医師会,行政,政・経済界などに理解していただく活動をしたいと思います.このことは我が国における脳神経内科診療の向上すなわち神経疾患に苦しむ人々の役に立つとともに,脳神経内科医の地位の向上,脳神経内科医の増加,神経疾患研究の推進,神経内科教育の向上,脳神経内科医の地域偏在の是正など全てにとってよい効果をもたらすものと期待しております.またこのための広報活動を通じて,専門医,会員数の増加につとめ,全国の大学に独立した脳神経内科学講座の設置を求めて行くことも視野にいれます.

神経疾患克服に向けた研究推進

 脳神経内科には2つの特徴があるように思います.1つは,古くは,問診とハンマーなどの理学的診察だけから,また近年はMRI,電気生理学検査なども組み合わせて,病変の部位は?疾患名は?治療は?と深く考えていく神経学的診察を駆使して,患者さんに最良の診療を実践することです.もう1つは,今や脳神経内科は,難治性神経疾患や高次脳機能のメカニズムの解明といった脳科学の先端的な課題を担う科という側面も持ち,極めて多彩な広がりを見せていることです.つまり,神経内科学は臨床神経科学の一分野として,脳神経疾患研究推進の中心的役割を担っています.脳神経疾患の克服は超高齢社会を迎えたわが国が幸せな健康長寿社会を築くために解決しなければならない最重要課題のひとつです.日本神経学会将来構想委員会を中心に,「神経疾患克服に向けた研究推進の提言2018」が作成されました.非常に重要な提言だと思います.日本神経学会がその叡智を結集して,研究の大きな方向性を指し示すこと,日本脳科学関連学会連合や日本学術会議と密接に連携して脳神経内科に大型研究予算を確保すること,また学術集会への海外からの参加者や日本への留学生が増え,アジアの諸国と協力して臨床試験や臨床研究が行われるようにしたいと存じます.

 これから2年間,全力を傾けてこれらの課題に取り組んで参ります.会員の皆様におかれましては,温かい御指導,御支援の程,何卒よろしくお願い申し上げます.

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