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代表理事からのご挨拶

日本神経学会代表理事就任のご挨拶

西山和利
日本神経学会代表理事
北里大学医学部脳神経内科学 主任教授

 2022年5月に東京で開催されました第63回日本神経学会学術大会終了後より、任期満了に伴う戸田達史前代表理事の御退任に伴い、日本神経学会代表理事に就任いたしました北里大学医学部脳神経内科学の西山和利と申します。新しい理事会の始動に臨み、代表理事として皆様に一言ご挨拶申し上げます。

 日本神経学会は、1960年の第1回「日本臨床神経学会」総会開催をもってその生誕とし、1963年から現在の呼称である「日本神経学会」に改称いたしました。しかし本邦における神経学の嚆矢は1902年創立の「日本神經學会」にまで遡ることが可能とも仄聞しております。即ち本邦の神経学は120年もの長い歴史を有しており、そして日本神経学会は近代の神経学の長足の進歩に大きな役割を果たして参りました。また日本神経学会は9000名を超える会員を擁する大きな学会です。このような歴史と伝統のある大きな組織を代表する立場を拝命しましたことは誠に名誉なことと存じております。一方で本学会の創生から発展の歴史を学びなおし、錚々たる先輩諸先生方の御名前を拝見いたしますと、その重責に身が引き締まる思いでもございます。

 戸田達史先生、髙橋良輔先生、水澤英洋先生をはじめとする歴代の代表理事/理事長のご指導の下、一般社団法人化した近年の日本神経学会はその発展の歴史を加速させることに成功いたしました。制度的にも学会の代議員、理事、そして代表理事は選挙で民主的に選ばれるという新しい体制を完成させることが出来ています。私は代表理事に就任するにあたり、これまでの当学会の発展の歴史に学び、目覚ましい成功を遂げている分野においてはその速度を落とすことなく更に邁進していく所存でございます。一方で、いまだに当学会に対する国民からの認知度は低く、脳神経内科領域の十分な医療提供ができていない地域も少なくありません。即ち国民の期待に応えるべく日本神経学会が克服すべき課題は山積していると言えるのです。また、新たな専門医制度への対応、コロナ禍での学会運営、地域間格差の解消、など当学会を構成する脳神経内科医が当学会に対策を期待する課題も多数存在いたしております。このように時代とともに施策に修正や変更、更には対応を追加すべき課題も増えて参りますので、適切な迅速さをもって課題の解決に取り組みたいと考えております。そこで今後2年間の任期における当学会の運営方針につきまして私の考える処の概要をお伝えしたいと存じます。

学術面での更なる飛躍/神経疾患克服への研究支援と国際化推進

 未だに有効な治療法が存在しない脳神経内科疾患は多数存在しますが、当学会ではこうした疾患に対する将来の治療を視野に入れた挑戦的な研究シーズへの支援を積極的に行って参りました。また、そうした橋渡し研究を担う若い脳神経内科医の育成にも引き続き力を入れて参りたい思います。こうした投資はすぐには実を結ばないかもしれませんが、中長期的には本邦における神経疾患克服の礎になるものと期待しています。
 これまでの日本神経学会の先達は、国内のみならず世界からも尊敬される立場を目指して日夜努力を続けて参りました。米国神経学会や欧州神経学会といった世界的な学会と比肩できる立場を目標として今後も更なる国際化を推進したいと思います。学会ホームページの英文化の推進、海外からの入会の促進、海外からの参加者も楽しめるような学術集会での企画、当学会の英文機関誌である「Neurology and Clinical Neuroscience」の充実化、など多方面での努力を継続したいと思います。

「国民の中の神経学会」/国民の期待に応える学会運営

 日本神経学会は数多くの脳神経内科医を擁し、国民の健康福祉のために心血を注いで参りました。しかし、その歴史の浅さからか、未だに国民からの認知度は低いのが現状です。また脳卒中、認知症、頭痛、てんかん、等のように国民の多くが苦しんでいる脳神経内科領域のcommon diseaseの診療や研究に取り組む脳神経内科医は多数存在します。しかし国民が満足できるだけの十分な医療体制を提供できていない地域や分野も存在し、これは当学会が早急に取り組むべき課題であると認識いたしております。
 日本神経学会は単体で存在しているわけではなく、その最大の存在意義は国民の負託に応えることです。ですので、今期の理事会では「国民の中の神経学会」を意識した学会運営を考えたいと思います。そのためには未だに認知度の低い日本神経学会を広く国民に知っていただくための方策を練っていきたいと思います。またこれまで日本神経学会が得意としてきた神経難病への取り組みを更に発展させると同時に、数多くの国民を悩ませているcommon diseaseへもしっかりと取り組んでいく姿勢が重要であると考えております。こうした貢献を通じて国民の期待に応える学会運営が出来るよう尽力したいと思います。

「みんなの神経学会」/多様性を重んじる学会運営

 脳神経内科医には様々な働き方が存在し、きわめて広範な多様性が存在しています。脳神経内科疾患を専門に扱う専門医、神経系診療にも長けた総合診療医、神経難病に寄り添う在宅診療医、いまだ治療法がない脳神経内科疾患の克服を目指して研究する医学研究者、脳卒中の急性期治療に特化した診療をする医師、頭痛や認知症などcommon diseaseをクリニックで診る医師、神経系ICUに勤務する医師、企業や官公庁で働く脳神経内科医、など様々な働き方が存在します。これらはすべて脳神経内科医の確立したキャリアパスなのです。このような多様性は、学会の運営方針次第では、分断と排斥につながりかねません。しかし私はこうした多様性を当学会の最大の特長のひとつであると考えています。そこで今期の理事会では「みんなの神経学会」をテーマに掲げ、脳神経内科医がお互いの多様性を尊重する姿勢を醸成し、すべての脳神経内科医が日本神経学会を愛せるような学会運営を心がけたいと思います。

次世代を担う脳神経内科医の育成

 2022年3月時点での日本神経学会の正会員数は9560名です。最近は1年間に400名を超える入会者がある年度もあり、直近5年で約1000名もの会員数増加を認めています。これは当学会が推進してきた広報活動ならびに勧誘活動の成果を示すものでありますが、同時に国民の当学会への大きな期待の表れとも考えられます。しかし現状での脳神経内科医の数は社会からの需要を満たすには決して十分ではありません。更に多くの若者に脳神経内科医という進路を選択していただく必要があり、そのためにも安心して脳神経内科医という進路を選択してもらえるように社会環境を整えることも肝要です。脳神経内科医のキャリアパスは決して画一的なものではないこと、当学会は多様なキャリアパスを奨励していることを広く周知していく必要があります。そしてこうした多様性のある脳神経内科医の生活やキャリアパスを守るための施策の必要性を痛感しております。今期の理事会では脳神経内科臨床医のための新たな組織を発足させることも一案として検討して参る所存です。

 これから2年間の任期が始まりますが、上述のような課題を深く認識し、身命を賭して当学会の発展のために精進して参ります。ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

以上

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