臨床神経学

委員会報告等

小児期発症神経系疾患を対象とする小児−成人移行医療への取り組み:小児診療科と成人診療科との連携推進

望月 葉子1)*, 尾方 克久2), 熊田 聡子3), 鈴木 保宏4), 一ノ瀬 英史5), ア山 快夫6), 齊藤 利雄7), 望月 秀樹8),
日本神経学会小児−成人移行医療対策特別委員会

Corresponding author: 東京都立北療育医療センター内科・脳神経内科〔〒114-0033 東京都北区十条台1-2-3〕
1) 東京都立北療育医療センター内科・脳神経内科
2) 国立病院機構東埼玉病院神経内科/臨床研究部
3) 東京都立神経病院神経小児科
4) 大阪母子医療センター小児神経科
5) いちのせファミリークリニック
6) 自治医科大学附属さいたま医療センター脳神経内科
7) 国立病院機構大阪刀根山医療センター小児神経内科
8) 大阪大学大学院医学系研究科神経内科学

2020年7月に日本神経学会小児−成人移行医療対策特別委員会が発足し,日本小児神経学会からの委員も交えて小児期発症神経系疾患患者の移行医療に関する課題解決に取り組んでいる.移行医療における重要な課題である小児神経科医師と脳神経内科医師との連携をテーマに委員会ワークショップを開催した.移行医療における多数の課題解決には,移行前の小児科での準備,脳神経内科医が小児神経を学べるようにする,多職種チームの形成,移行医療に対する医療体制整備と診療報酬,地域医療・福祉サービスに関する行政への働きかけを小児神経科医,脳神経内科医,プライマリ・ケア医が連携して行うことが大切である.
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(臨床神経, 63:67−72, 2023)
key words:小児−成人移行医療,日本神経学会,日本小児神経学会,小児神経科・脳神経内科医師連携,医療・福祉サービス

(受付日:2022年10月31日)