臨床神経学

症例報告

Mycobacterium avium complex(MAC)症の経過中に発症した視神経脊髄炎の1例

荻根沢 真也1),本郷 祥子1),梅田 能生1),梅田 麻衣子1),小宅 睦郎1),藤田 信也1)*

Corresponding author:長岡赤十字病院神経内科〔〒940-2108 新潟県長岡市千秋2丁目297-1〕
1) 長岡赤十字病院神経内科

症例は,62歳女性.43歳時に肺Mycobacterium avium complex(MAC)症と診断され加療中であったが,発熱,視力障害,下肢運動障害などをきたし入院した.MRIで視交叉病変と長大な頸髄病変があり,胸部CTで肺MAC症の増悪を認めた.視神経脊髄炎(neuromyelitis optica,以下NMOと略記)と診断し,ステロイドパルス療法と二重濾過血漿交換を行い,抗アクアポリン4抗体は,ELISA法で検出感度未満に低下した.約半年後に視力障害で再発し,頭部MRIで視神経・視交叉に再発病変を認め,エクリズマブを開始した.NMO発症に肺MAC症の関連が示唆された貴重な症例である.
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(臨床神経, 61:635−639, 2021)
key words:視神経脊髄炎,肺Mycobacterium avium complex(MAC)症,抗アクアポリン4抗体,インターロイキン6(IL-6),エクリズマブ

(受付日:2021年3月15日)