臨床神経学

症例報告

HAL®医療用下肢タイプを用いた歩行訓練により歩行機能が改善した筋強直性ジストロフィー1型の1例

中津 大輔1)*, 松井 未紗1), 米延 友希1), 豊岡 圭子1), 井上 貴美子1)2), 齊藤 利雄1)3)

Corresponding author: 国立病院機構大阪刀根山医療センター脳神経内科〔〒560-8552 大阪府豊中市刀根山5-1-1〕
1) 国立病院機構大阪刀根山医療センター脳神経内科
2) 国立病院機構大阪刀根山医療センターリハビリテーション科
3) 国立病院機構大阪刀根山医療センター小児神経内科

症例は,筋強直性ジストロフィー1型の53歳女性である.歩行障害が進行したため,入院によるhybrid assistive limb®(HAL®)歩行訓練を,1日40分間,週3回,3週間を1クールとして2クール施行したところ,2分間歩行テストでの歩行距離は111mから154mに改善し,歩行速度は2.01m/sから2.78m/sまで,ケイデンスは2.21steps/sから3.05steps/sまで改善した.また,筋ジストロフィーQOL評価尺度MDQoL-60による評価も改善した.適切なHAL®歩行訓練は,進行性の神経筋難病患者の歩行機能改善に加え,QOLも改善する可能性が示唆された.
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(臨床神経, 61:368−372, 2021)
key words:筋強直性ジストロフィー1型,hybrid assistive limb®(HAL®),quality of life(QOL),筋ジストロフィーQOL評価尺度MDQoL-60

(受付日:2020年6月16日)