臨床神経学

症例報告

高齢発症のII型呼吸不全を契機に診断されたselenoprotein関連ミオパチーの1例

岩渕 洋平1), 梅田 麻衣子1), 山田 友美1), 小笠原 真志2), 西野 一三2), 藤田 信也1)*

Corresponding author: 長岡赤十字病院神経内科〔〒940-2108 新潟県長岡市千秋2丁目297-1〕
1) 長岡赤十字病院神経内科
2) 国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第一部

症例は71歳女性.II型呼吸不全の原因精査のため当科に入院した.60歳代後半から体幹の筋力低下に気づいていたが,日常生活は自立していた.両親がいとこ婚で姉に類症があり,傍脊柱筋,大腿屈筋と縫工筋に選択的な筋萎縮を認めた.筋生検では筋障害は軽度であったが,遺伝子解析でSELENONSEPN1)遺伝子に未報告のホモ接合型バリアント(c.227T>C p.Phe76Ser)を認めた.Selenoprotein関連ミオパチーは,幼少期までに発症することがほとんどで,本症例は呼吸不全で顕在化した高齢発症の初めての報告である.
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(臨床神経, 61:243−246, 2021)
key words:selenoprotein関連ミオパチー,先天性ミオパチー,II型呼吸不全,選択的筋萎縮,ポンぺ病

(受付日:2020年9月14日)