臨床神経学

短報

頭蓋内石灰化を伴わず一過性右同名半盲を呈した成人発症Sturge-Weber症候群III型の1例

林 友豊1), 杉浦 由理1), 仲谷 利栄1), 荒木 克哉1), 森谷 真之1), 横江 勝1)*

Corresponding author: 市立豊中病院神経内科〔〒560-8565 大阪府豊中市柴原町4丁目14-1〕
1)市立豊中病院神経内科

症例は33歳女性.右同名半盲を主訴に救急外来を受診したが,翌朝には症状が消失した.頭部単純CTでは石灰化等の異常はなく,髄液所見や脳波でも異常は認めなかった.頭部造影MRIでは左後頭葉から左頭頂葉にかけて軟膜増強効果を認めた.造影後FLAIRでも同部位の増強効果があり,磁化率強調画像で左後頭葉の静脈拡張を認め,臨床所見と画像所見からSturge-Weber症候群III型と診断した.本疾患の成人発症は稀であり,石灰化を伴わない症例の存在は重要な知見である.
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(臨床神経, 61:132−135, 2021)
key words:Sturge-Weber syndrome,血管奇形,てんかん,半盲

(受付日:2020年5月1日)