総説
神経難病専門病院における栄養サポートチームの取り組みと今後の栄養療法の展望について
木田 耕太1)2)*, 林 健太郎1)2), 清水 俊夫1)2)
*Corresponding author: 東京都立神経病院脳神経内科〔〒183-0042 東京都府中市武蔵台2-6-1〕
1)東京都立神経病院脳神経内科
2)東京都立神経病院栄養サポートチーム
神経変性疾患を中心とした神経難病患者の栄養障害は疾患および嚥下障害,呼吸障害,運動麻痺,筋強剛,不随意運動,運動失調など種々の症状や疾患およびその病期によるエネルギー代謝の変容などのため患者ごとに多様である.神経難病患者の栄養療法には多専門職種の知識・経験の共有に基づいた個々の患者に対するオーダーメイドのサポートが必要である.しかしながら外科・内科領域と比して,脳神経内科領域では栄養管理のエビデンスの蓄積は未だ十分でない.神経難病専門病院における栄養サポートチーム(nutrition support team; NST)の活動,および活動を通じて得られた知見について述べる.
Full Text of this Article in Japanese PDF (312K)
(臨床神経, 60:260−263, 2020)
key words:多職種チーム,栄養サポートチーム,神経変性疾患,神経難病
(受付日:2019年12月12日)