臨床神経学

短報

小児期発症神経系疾患を有する患者の小児科・成人診療科移行期医療の現状の検討

望月 葉子1)*, 竹内 千仙1), 大迫 美穂1), 湊川 みつ子1), 柴田 直美1)

Corresponding author: 東京都立北療育医療センター内科・神経内科〔〒114-0033 東京都北区十条台1-2-3〕
1)東京都立北療育医療センター神経内科

小児期発症神経系疾患を有する患者の移行期医療における神経内科での課題を検討するために,当院内科患者の移行期医療の現状を調査した.移行例は近年増加しており,その多くは小児科医の勧めに因った.多くの患者にてんかんが合併し,また,神経難病患者もあったので,この移行期医療は神経内科医が必要とされる領域である.移行期医療には十分な診療時間が必要で,小児科と成人診療科での医学管理料が異なっていた.日本神経学会や関連学会は移行期医療改善のための対応が必要と考えられた.
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(臨床神経, 59:279−281, 2019)
key words:小児科・成人診療科移行期医療,小児期から神経系疾患を有する患者,てんかん,難病,医学管理料

(受付日:2018年10月22日)