臨床神経学

<公募Symposium 01-4> 日本人に好発する遺伝性白質脳症の診断と今後の展望

神経軸索スフェロイドをともなう遺伝性び慢性白質脳症(HDLS)の発症機構

小蛛@清光1)

1)信州大学医学部神経難病学講座分子病理学部門〔〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1〕

神経軸索スフェロイドをともなう遺伝性び慢性白質脳症(HDLS)の臨床所見と病理所見を概説した.HDLSは40歳前後に発症する進行性の認知症で,痙攣をともなう事が多い.その多くは常染色体性優性遺伝を示すが孤発例(de novo発症)も多い.大脳白質の有髄線維が脱落し,腫大軸索がみられる.発症初期から中期では,病変部に活性化したミクログリアとアストロサイトをみとめる.
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(臨床神経, 54:1165−1167, 2014)
key words:若年性認知症,腫大軸索,マクロファージコロニー刺激因子受容体,白質脳症,優性遺伝

(受付日:2014年5月21日)