臨床神経学

<ホットトピックス(3)―3>

神経疾患の血管内治療の最先端―神経内科(医)の挑戦―

早川 幹人1)

1)国立循環器病研究センター脳血管内科〔〒565-8565 大阪府吹田市藤白台5丁目7-1〕

脳血管内治療は低侵襲性と新規デバイスの開発・導入により飛躍的に発展している治療分野である.わが国では脳神経外科医が多くを担うが,日本脳神経血管内治療学会の専門医資格を有する内科医も近年徐々に増加してきている.
虚血性脳血管障害は,急性期診療と再発予防を神経内科(脳卒中内科)医が担うことが多いが,迅速な初期対応と適切な病態把握に加え,それに基づく治療適応判定,血管内治療と周術期管理までシームレスに関与し実際におこなうことで,より緊密・円滑な患者管理が可能となり,脳卒中患者が享受する恩恵はより大きくなると考えられる.内科を基盤とした脳血管内治療医のさらなる充実と脳卒中医療への貢献が望まれる.
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(臨床神経, 53:951−955, 2013)
key words:インターベンショナル・ニューロロジー,脳血管内治療,頸動脈狭窄症,急性期脳梗塞

(受付日:2013年5月31日)