臨床神経学

<Super Expert Session 01-4> 脳梗塞急性期診療における脳血管内治療と神経内科医の役割

脳梗塞急性期診療における脳血管内治療とそれに携わる神経内科医の教育

田 達郎1)

1)聖マリアンナ医科大学東横病院脳卒中センター脳卒中科〔〒211-0063 神奈川県川崎市中原区小杉町3-435〕

血栓回収療法は再開通率の高さとデバイスの扱いやすさからアルテプラーゼ静注療法無効例や適応外例に対して成果をあげている.再開通療法における治療成績向上のキーワードは再開通率の向上と再開通までの時間短縮化に集約され,脳卒中の初期対応医となりえる神経内科医も脳血管内治療による再開通療法は習得すべき知識や技術となった.しかし,神経内科単独での脳血管内治療技術の習得は十分な環境整備もないため容易でない.血栓回収療法は基本的なカテーテル技術を習得することで可能であるが,最短の時間で実施できる確実な技術が要求される.そのため,日常的に担当医として脳血管内治療にかかわり,知識と技術を習得できる環境と教育が重要である.
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(臨床神経, 54:1207−1210, 2014)
key words:脳卒中内科医,再開通療法,ステントレトリーバー,アルテプラーゼ静注療法

(受付日:2014年5月23日)