臨床神経学

<Symposium 08-3> 自律神経の臨床

睡眠と自律神経機能:パーキンソン病関連疾患の睡眠関連呼吸障害

鈴木 圭輔1), 宮本 雅之1), 宮本 智之2), 平田 幸一1)

1)獨協医科大学神経内科〔〒321-0293 栃木県下都賀郡壬生町大字北小林880〕
2)獨協医科大学越谷病院神経内科

多系統萎縮症(MSA)において呼吸リズムの異常,閉塞性・中枢性睡眠時無呼吸や声帯外転麻痺などをふくむ睡眠関連呼吸障害(SRBD)は高率に合併する.さらにSRBDの存在下では夜間の自律神経系の変動に大きな影響をおよぼすことが考えられる.パーキンソン病(PD)におけるSRBDの原因として疾患による上気道筋の障害が考えられていたが,SRBDの合併頻度,疾患重症度や日中の眠気との関連については議論されている.本稿では当教室の今までの検討をふくめて睡眠と自律神経機能,とくにPD関連疾患とSRBDに関して解説する.
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(臨床神経, 54:1041−1043, 2014)
key words:睡眠,自律神経機能,パーキンソン病,多系統萎縮症,睡眠関連呼吸障害

(受付日:2014年5月22日)