臨床神経学

<シンポジウム(1)―2―3>心房細動に伴う心原性脳塞栓症の予防

新規抗凝固薬のエビデンス

北園 孝成1)

1)九州大学大学院医学研究院病態機能内科学〔〒812-8582 福岡県福岡市東区馬出3-1-1〕

新規経口抗凝固薬(Novel Oral Anticoagulants; NOAC)として,直接的トロンビン阻害薬であるダビガトランならびに凝固Xa因子阻害薬であるリバーロキサバンとアピキサバンが承認され臨床応用されている.これらNOACの第III相臨床試験ではワルファリンと比較して有効性,安全性ともにすぐれていることが明らかになった.とくに頭蓋内出血の発症が少ないことがNOACの特筆すべき特徴といえる.これらNOACは非弁膜症性心房細動患者(Non-valvular atrial fibrillation; NVAF)の脳梗塞発症予防のために有用な薬剤であるといえる.
Full Text of this Article in Japanese PDF (597K)

(臨床神経, 53:992−993, 2013)
key words:心原性脳塞栓症,心房細動,抗凝固療法

(受付日:2013年5月29日)