臨床神経学

<シンポジウム(4)―14―1>今後の医療を支えるために
〜女性医師のキャリアを持続させるためには?〜

アンケート調査から見えてくる日本神経学会員の現状

深浦 彦彰1)

1)埼玉医科大学総合医療センター神経内科〔〒350-8550 埼玉県川越市大字鴨田字辻道町1981〕

日本神経学会員の,キャリア形成と継続,育児と介護問題への意識調査で,施設用と個人用のアンケートを実施した.個人用は,年齢,性別,卒業年数,勤務形態に加え,出産・育児・介護経験の有無や,産休や育児休暇でどのように勤務形態が変化したか,改善すべき点などを質問し,施設用は,病児保育施設の有無,出産・育児時の勤務形態への対応を問うた.女性会員の6割が,出産・育児をきっかけに休職や非常勤へ勤務形態が変化し,その後に復職できなかったと回答した.多くの会員は,介護問題に直面していないが,有給休暇を使い介護した会員は,現状では介護の長期継続が困難と答えた.病児保育は7割の施設が『なし』と答えた.
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(臨床神経, 53:1354−1357, 2013)
key words:キャリア継続,妊娠・出産・子育て,女性医師,家族の介護,アンケート

(受付日:2013年6月1日)