臨床神経学

<シンポジウム(4)―13―3>日本神経学会編纂診療ガイドラインの現況と将来展望

パーキンソン病ガイドラインの概要

武田 篤1)

1)国立病院機構西多賀病院〔〒982-8555 宮城県仙台市太白区鈎取本町2-11-11〕

前回のガイドライン以降に報告された新たなエビデンスを踏まえて作成された新ガイドラインは,多忙な臨床家が最低限の時間で迅速に必要な情報を取り出せるようにクリニカルクエッション(診療上の疑問)とその回答という新しい記載方式を採用することとなった.早期治療については原則としてドーパミンアゴニストから開始する点に変更はないが,運動機能維持の観点からレボドパを含んだドーパミン補充療法を十分におこなうことの重要性がこれまで以上に強調された.運動合併症への対応について,前回のガイドライン作成後に使用可能となった薬剤をふくめて再検討されている.さらに非運動症状への対処法についてはとくに重点が置かれた.
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(臨床神経, 53:1346−1347, 2013)
key words:パーキンソン病,ガイドライン,治療

(受付日:2013年6月1日)