臨床神経学

<シンポジウム(4)―9―4>より良い在宅医療をめざして

在宅医療の最近の動向

奈倉 道明1)

1)厚生労働省医政局指導課在宅医療推進室〔〒100-8916 東京都千代田区霞が関1丁目2-2〕

我が国は急速に高齢化が進み,認知症患者も増えるなど,在宅医療のニーズは急速に高まっている.そのため国は,介護と連携させた在宅医療を推進するべく施策を総動員している.医療計画の中で在宅医療を明確に位置づけ,各都道府県における在宅医療の連携体制の構築をうながし,人材育成等の事業をおこない,診療報酬・介護報酬改定において在宅医療を評価している.今後,在宅医療は,介護サービスと連携しながら,地域包括ケアシステムの構築のために重要な役割を担うことになる.在宅療養支援診療所・病院の数が増えるだけでなく,一般の診療所でもかかりつけ患者に訪問診療・往診を実施することにより,在宅医療の裾野が広がることを期待している.
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(臨床神経, 53:1296−1298, 2013)
key words:在宅医療,介護サービス,連携,高齢化

(受付日:2013年6月1日)