臨床神経学

<シンポジウム(2)―5―2>神経疾患におけるMR 撮像法の最先端

Voxel based morphometry(VBM)の基本的概念と支援ソフトBAADの有用性の検討

椎野 顯彦1)

1)Biomedical MR Science Center, Shiga University of Medical Science

脳の形状を客観的に評価することは有用である.最新のSPMにDARTELが標準装備されるようになり,以前では困難であった高齢者のvoxel based morphometry(VBM)の精度が格段に改善された.しかしながら,VBMの解析にはいくつかの問題点や注意点があり,もっと簡単に解析したいと考えている研究者は少なくないと思われる.そこでわれわれはVBM支援ソフトであるBAAD(Brain Anatomical Analysis using DARTEL)を作製し,一般ユーザに配布することにした.このシンポジウムでは,VBMの基本的な原理を解説するとともにBAADとVSRADの違いに関して説明する.
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(臨床神経, 53:1091−1093, 2013)
key words:形態解析,脳,磁気共鳴画像,ソフトウエア,解剖

(受付日:2013年5月30日)