臨床神経学

第47回日本神経学会総会

<シンポジウム2-1>Brain Attack update
SCU/SUにおける神経内科医の役割

岡田 靖, 後藤 聖司, 陣内 重郎, 緒方 利安, 矢坂 正弘

国立病院機構 九州医療センター 脳血管センター・臨床研究部 脳血管内科〔〒810-8563 福岡市中央区地行浜1-8-1〕

2005年10月,Rt-PA静注による超急性期血栓溶解療法がわが国で認可された.今後は一定の医療の質を確保したSCUで,適時適切に専門的診察,画像診断およびガイドラインを遵守した治療が実施できる救急医療体制を構築することが急務である.神経内科医は使命感と情熱を持って,多職種のスタッフが計画的にチーム医療をおこなうStroke Unitを統括して発展させ,緊迫感ある急性期医療を推進する.さらに全国各地での脳卒中センターの設立に向けて,医療連携と市民啓発に務めることが重要である.自験例およびSCU研究班の成績をもとに,SCU/SUにおけるこれからの神経内科医の役割とあり方について述べた.

(臨床神経, 46:833−835, 2006)
key words:脳卒中急性期治療, 脳卒中集中治療室, 脳卒中専門病棟, 神経内科医

(受付日:2006年5月12日)